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言葉の影響力

前田です。

此の度の大震災でお亡くなりになれた方並びに被災された方に、衷心から哀悼の意とお見舞いを申しあげます。一日でも早く平穏な日常に戻られますよう祈っております。
大震災発生から1ヶ月あまり過ぎましたが、陸続する余震や原発問題など落着かない現状のなかに幾つか明るくほっとするでき事もありました。その1つに気仙沼市で、漂流犬が飼主の元へ届けられたニュースがありました。
この記事に触発され、今回は犬の話題を取りあげます。
何年か前、「第12回全国シニア将棋名人戦」が将棋の町、将棋駒の生産地として名高い山形県天童市で開催されました。
千葉県代表として出場した私は大会終了後、私自身に対する褒美として「清水寺の舞台から飛び降りる」ような思いで、値の張る駒を求めてある将棋駒専門店に入りました。入口から少し奥まった所に部屋があり、そこに子牛と見間違いしそうな大きな犬、気持ちよさそうに春の陽光を受けて、うつらうつらしながら横になっていました。
犬
このわんちゃんはイメージです。

余りにも牧歌的な雰囲気に誘われ、その犬に「気持ちよさそうだねぇー、私も君のようにしたいなぁー、」など話し掛けました。すると犬は薄目を開け私の方を見て頷く(うなずく)ような仕草をし、軽く尾を振っています。「本当に気持ちがいいんだね、ゆっくり休んで」言葉を続けてと、「ウォーン、ウォーン」という声を発し首を高く持ちあげ、いっそう激しく尾を振っています。「そうなんだよ、気持ちいいよ、あんた分ってくれているんだ」、と返してくるような感じです。カウンセリングでいう受容、共感ということになるのでしょうか。私もゆったりとマイルドな気持ちになり、駒の選定を始めました。「駒師は誰にする、書体は水無瀬(みなせ)、錦旗(きんき)、それとも駒菱湖(こまのりょうこ)?、盛り上げ駒は虎班(とらふ)、赤柾(あかまさ)、はたまた根杢(ねもく)?」などなど思いを描きつつシッピングを楽しもうとしていました。その時、50歳代くらいの元気のよいおばさまが店に入ってきました。近所の人らしく店主と気楽に話を始めました。
やがて夢中遊行状態の件(くだん)の犬に気付きます。「こら、お前はまだ寝ているのか、お前は寝るのが仕事か、本当にしょうがない奴だ!!」など否定的メッセージを浴びせ続けます。犬はその人を無視していましたが、鉄砲玉のように浴びせられる暴言に我慢し切れなくなった様子で、巨体をゆすりながら立ちあがり、その女性に対し猛烈な勢いで吼えかかります。ほんの少し前のマイルドな雰囲気は一転し、険悪なムードに激変です。犬の激烈な行動に驚いた店主(飼主)が犬を叱責します。犬は忠実な存在なのですね。店主の指示に従って静かになりましたが、鋭い眼光は、この女性に注がれていました。
側に居た私は、自分が怒鳴られているような気分にさせられ、その犬に同情と共感の念を強く抱きながら、急ぎその店を後にしました。
「最初に言葉ありき」と聖書に述べてありますが、変化していく犬の行動を通して発する言葉の影響を強く深く体験したでき事でした。
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Author:gnj
こんにちは、ゲシュタルト療法のワークショップを開催しているNPO法人ゲシュタルトネットワークジャパンです。
ゲシュタルト療法の「今-ここ」の「気づき」は、いきいきと自分らしく生きるエネルギーを活性させます。ひとりひとり違うonly oneの大切な存在である互いを認め合いながら、家庭で、学校で、職場で、地域で、世界中で、つながりあっていく社会を実現したいと思っています。

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