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母がレビー小体型認知症です

葉子です。

認知症はひとくくりに語られがちですが、認知症の種類によって症状は全く違います。特にレビー小体型とアルツハイマー型認知症は全く違います。高齢の母の場合は、アルツハイマーの主症状でもある記憶障害(いわゆる物忘れ)もあるのですが、進行はとても緩やかですし、レビーの方の中には記憶障害がほとんどない方もいらっしゃいます。

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レビー小体型の主な症状のひとつに幻覚があります。幻視・幻聴・幻臭・幻触・幻味…すべてがあるとは限らず人によって様々ですが、幻視の症状を持つ方は多いようです。
母の場合は、知っている人が現れます。突然その人が「いる」のですが、突然「いなくなる」のです。母の場合は知っている人なので「恐い」ということはないのですが、知らない人が「いる」場合は、それは恐いだろうと想像できます。母は恐くはありませんが「どういうことなのか」混乱はします。母にとっては確かに実在しているので、それが他の人には見えないことや、それが死んだ人であることについて「どう理解すればいいのか」回答が見つかりません。突然「いなくなる」ことも不思議です。ですから不安を感じています。

母と接していて実感することは、思考能力も感情機能も正常だということです。記憶障害がありますが、「わからない」ことは自覚しています。ただ「何が」わからないのか「わからない」ので言い訳すらできませんし、不安を感じます。ですから怒られたり、非難されたり、はたまた同情されたり、子供を諭すような言い方をされたりすると、憮然となったり、憤然となったり、落ち込んだりします。

『当然だよね、お母さん。
お母さんはバカになったわけではないものね!
脳の一部は誤作動があり、一部は機能が低下しているけど、
精神はこんなにも健全そのものですものね!』

私はつくづく「認知症は何もわからなくなる」と十把一絡げにしてしまうことの間違いと誤解に危機感を持ちます。感情機能があることについてばかり言及される記憶障害についても、重症になれば「言葉」「意味」「文脈」を想起できなくなるので結果として「思考能力」は低下しますけれど、その過程では思考能力の正常さが失われているわけではない、と私は考えています。それを「何もわからない」「何もわからなくなる」と決めつけられるのは、どれほどの苦痛でしょう。

マザー・テレサの言葉を思い出します。
「貧しい人々が最も求めているのは、憐れみではなく愛なのです。人間としての尊厳に敬意を払ってほしいのです。」

同じだなぁと思います。同時にこれは貧しい人や病気の人だけではないなぁと思います。本当は誰もがありのままの自分を知ってもらいたい。自分がどんな状態であれ、勝手に決めつけてほしくない。心配や憐れみの代わりに、時々でいいから一緒に楽しい時を過ごしたい。私はそう願いますし、生きている一人ひとりの共通の願いに思えます。

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Author:gnj
こんにちは、ゲシュタルト療法のワークショップを開催しているNPO法人ゲシュタルトネットワークジャパンです。
ゲシュタルト療法の「今-ここ」の「気づき」は、いきいきと自分らしく生きるエネルギーを活性させます。ひとりひとり違うonly oneの大切な存在である互いを認め合いながら、家庭で、学校で、職場で、地域で、世界中で、つながりあっていく社会を実現したいと思っています。

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